ホテルの客室清掃の仕事を始めてみようと思う方向けには、動画もオススメなのですが
見えない部分もあるので、タスク別に少し細かく記載してみようと思います。
インターネットだと大まかな手順しか見つからないので、僕の個人的な経験からにはなりますが、ビジネスホテルでの客室清掃手順は以下な感じです。
もちろんホテル毎に部屋の作りや備品も異なりますので、そこは個々にアレンジになりますが、ビジネスホテルであれば、大凡、似た様な内容にはなると思います。僕のホテルではアメニティ類は、お客様自身でロビーからお持ち頂く形です。
大体1部屋20分程度での清掃作業になりますが、準備から後片付けまで含めて勤務時間内に終わらせなければならず、純粋な客室の清掃以外の部分でも時間を取られます。
手順0. 準備編
- 担当フロア・部屋の確認
- 在室状況・レイトチェックアウト有無を確認
- マスターキー・パワーキー用意
- ステイ部屋用「清掃中」札を担当数分用意
- ゴミ袋・リネン袋・備品ワゴン・リネン台車・清掃用具の準備
※ フロアが跨っていたり部屋の広さも様々ですので、大まかな清掃の流れをイメージしておくと良いと思います。
手順1. 剥がし編
- 必ず3回ノック後「失礼します」の声掛け、一呼吸おいてドアを開錠
- カーテン・窓を開け、湯呑み、ポットはバスルームへ回収
- 換気扇を強にしてバスルームのリサイクル箱、汚物入れを確認し回収
- バスタオル・フェイスタオル・バスマットを回収し廊下へ出す
- 金庫・冷蔵庫を開けて忘れ物確認し、冷蔵庫はスイッチを切り霜取り
- 机の上のゴミを片付けながら、スリッパとゴミ箱を廊下へ出す
- ベッドをずらして掛け布団カバー、シーツ、枕カバーを剥がして廊下へ出す
※ 全部屋の剥がしが終わったら、廊下に出ているゴミ・リネン・タオル類を一気にゴミ袋・リネン袋へ回収(リネンは種別毎、資源ごみは分けて回収)
※ 新しいリネンセット、ゴミ袋、スリッパ、拭き上げ用タオルを、担当部屋全てに一気に配布。
手順2. バスルーム洗浄編
- 熱湯での作業のため、ゴム手袋を装着
- ポットは残り湯を捨てて、蓋を開けて乾燥、客室の机に避けておく
- 洗面で湯呑み・コップ・トレーの洗浄(食器用洗剤・スポンジ・布巾使用)
- シャワーカーテンを広げ汚れを確認・洗い流す
- バスタブ・洗面・トイレに洗剤を散布(洗剤同じ)
- バス・洗面・床用のスポンジで洗浄
- トイレ用スポンジ・ブラシで洗浄
- シャワーでバスタブ・洗面・トイレを洗い流し、最後にシャワーヘッドを濯ぐ
- 拭き上げ用タオルで、床やトイレ蓋なども含めてバスルーム全体を拭き上げる
※ この作業が終わったら、清掃用具は洗って非常階段口で乾かしておく
※ 各部屋を回って、一気に掃除機をかける
※ リネン屋さんが使用済みリネンを回収したら、台車に新しいリネンセットを組む
手順3. ベッドメイク編
- 掛け布団は折り畳んで机や椅子に避けておく
- 枕を枕カバーに入れ込み、形を整えて机や椅子に避けておく
- シーツをベッドの真ん中になる様に均等に広げて各角から折り込む
- 掛け布団カバー(デュべ)をシーツの上に広げ、折り畳んだ掛け布団を入れ込む
- 掛け布団をベッドの中央に広げ、足元の布団はマットレスの下に折り込む
- デュべだけを引きながら、シワを伸ばして整える
- ベッドを壁に付くように寄せる
手順4. 仕上げ編
- 除菌洗剤を拭き上げ用タオルに散布しながら、机、椅子、鏡、ドライヤーを拭く
- エアコン温・冷の温度設定、テレビを規定のチャンネルに合わせる
- 冷凍庫下の霜取りトレーの水滴を拭き電源を入れる
- ハンガーを整えて、消臭剤が減っていれば補充、吹き出し口をOFFにする
- 読書灯、パンフレット、ポット、湯呑み、箱ティッシュ、メモトレーを整える
- 靴べら、シュークロスを整える
- バスルームのタオル類、コップを置いて、シャワーカーテンを壁際に畳む
- トイレットペーパーを三角折りにして、予備や汚物入れも補充する
- バスタブ、洗面、床の髪の毛をチェックして、トイレを1回流しておく
- 客室全体を再度見渡し、漏れが無いかを確認後、ドアストッパーを外して退出
※ タオルの畳み方や備品の置く向きも、決まっているので規定通りに
※ 全部屋を回った後には、清掃漏れの部屋が無いか、在室状況を確認
手順5. 後片付け編
- 備品ワゴン、リネン台車、清掃用具をしまう
- ゴミ袋はゴミ置き場へ、食器用スポンジと布巾は回収場所へ持ち込む
- 資源ごみはリサイクル箱へ入れる
- 清掃完了の旨をフロントへ報告の上、確認してもらう
※ お疲れ様でした!